「システム開発の見積もりが、会社によって倍以上違う」――発注を検討すると、まず戸惑うのが金額のばらつきです。実は見積もりは相場表を眺めるだけでは読み解けず、人月と単価という二つの要素の掛け算で決まります。本記事では、2025〜2026年の相場観をふまえ、金額が決まる仕組みと膨らむ要因、そしてAI駆動開発で何が変わるのかを、発注する側の視点で整理します。
見積もりは「人月×単価」で決まる
見積書の総額は、ほとんどの場合「人月(にんげつ)×人月単価」という掛け算で組み立てられます。人月とは、一人のエンジニアが1か月働く作業量を表す単位で、必要な作業を職種ごとに人月へ換算し、それぞれの単価を掛けて積み上げたものが総額になります。単価はスキルや職種で大きく変わります。レバテックが公開する相場(2024年時点・フリーランスの目安)では、プロジェクトマネージャーで月85〜95万円、クラウドエンジニアで80〜90万円、コンサルタントで90〜100万円といった水準が示されています。一般的なSEやプログラマーは、中小のベンダーで月60〜100万円前後が一つの目安ですが、大手やコンサル系では間接部門のコストが上乗せされ、さらに高くなる傾向があります。ここで大切なのは、総額の『高い・安い』は単価だけでは判断できないということ。同じ機能でも、想定する人月が2倍になれば金額も2倍になります。見積書が読みにくいと感じるのは、多くの場合この人月の内訳が示されず、総額だけが提示されているためです。
規模別の相場と、金額が膨らむ要因
規模の目安を知っておくと、提示額の妥当性を測りやすくなります。オプスインが公開する2025年版の費用相場では、CRMなどの業務システムで小規模が300〜700万円(開発3〜4か月)、中規模が700〜1,500万円(5〜8か月)、大規模が1,500万円以上(8〜12か月以上)とされています。人日単価はおおむね5万円前後(4〜8万円の幅)、稼働後の保守・運用は別途で月15〜80万円程度が目安です。ただしこれらはあくまで幅のある目安で、実際の金額は要因次第で大きく膨らみます。代表的なのが、要件があいまいなまま進んで後から仕様変更が積み重なるケース、既存システムとの連携(1システムあたり50〜200万円程度の追加が生じることもあります)、そして多重下請け構造による中間マージンです。発注側からは見えにくいこれらの要素が、同じ規模でも見積もりに差を生みます。金額そのものより、内訳と前提条件を確認することが、妥当性を見極める近道です。
AI駆動開発で見積もりのどこが変わるか
では、AI駆動開発で見積もりのどこが変わるのか。従来の見積もりは『人月×単価』が前提でした。AIを開発の主戦力に据えると、コーディング・テスト・ドキュメント作成といった工数のかかる工程を大幅に圧縮でき、同じ機能をより少ない人月で実装できる余地が生まれます。結果として、人月を積み上げる従来型の見積もりとは金額の出方が変わってきます。ただし、これは『何でも安くなる』という話ではありません。何を作るべきかを決める要件定義や設計、品質と責任を担保する人間の監督は依然として重要で、むしろそこに価値が集中していきます。私たちJumpStackは『社員は全員AI、監督は人間1名』という体制で、この工数の圧縮を実際の開発に取り込んでいます。大切なのは、AIを使うこと自体ではなく、削れる工数と削れない工程を切り分け、納得できる根拠のある金額を示せるかどうかです。
見積もりが相場に合っているか、棚卸しから相談できます
手元の見積もりが妥当なのか、それとも人月や前提の置き方で膨らんでいるのか――判断がつかないままの発注は、あとで差額として跳ね返ります。JumpStackでは、既存の見積書や要件の棚卸しから一緒に確認し、どこにいくらかかっているのか、AI駆動開発で圧縮できる工程はどこかを、発注する側の目線で整理してお伝えします。相見積もりの比較や、これから作る場合の概算だけのご相談でも構いません。まずはお気軽にお問い合わせください。
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