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よくある制作フローと区分例

Photoshopの生成塗りつぶしはC? 空の置き換えは? Midjourneyのラフを参考に描き直したら?——実際の制作フローを来歴区分表の区分A〜Eに当てはめた例集です。デザインの現場からいただいた実例をもとに作りました。

別紙 v0.1(規格 v0.17 対応) 参考情報 — 規格の一部ではありません CC BY 4.0

例と規格本文の言い方が食い違って見えるときは、規格本文が優先します。道具の名前は説明のための例で、特定の製品を推奨したり評価したりするものではありません。AI機能の中身は製品の更新で変わるため、このページは規格本体より短い間隔で見直します。

先に押さえる3つのこと

1. 迷ったら、AIの関与が大きいほうの区分を選ぶ。
CかDで迷ったらD、DかEで迷ったらE。関与を小さく申告すると嘘の申告になりますが、大きく申告しても嘘にはなりません。

2. 部分ごとに違うときは、いちばん大きい区分+内訳。
例:区分D(人物:A/背景:D)。境目の判断に自信が持てないときほど、内訳を書き添えるのがお勧めです。内訳があれば、受け取る側が自分で判断できます。内訳に書く区分は、その部分を単体の作品とみなした場合の区分です(全体の区分は「脇役にとどまるか」で決まるため、区分C(人物:A/背景:E)のような書き方になります)。

3. 「何を作品として申告するか」で区分は変わる。
同じAI生成バナー画像でも、サイト全体を作品として申告するなら部品の一つ(C)、バナー単体を納品物として申告するならほぼそのまま(E)です。申告の前に、何を1つの作品として数えるかを決めてください。受注の仕事なら、納品物の単位に合わせるのが自然です。

イラスト・デザイン

制作フロー区分考え方
完全に手描き。AI機能は使っていないA生成AIを使っておらず、AIが作ったものが入っていない
ノイズ除去、アップスケール、自動選択、切り抜きのみBもとからあったものを整えただけ。新しい中身は生まれていない
線画の自動整え、下塗りの自動着色B自分が描いた線・構図が「もと」。それを整えている
生成塗りつぶしで、背景の一部にものを描き足したCもとに無かったものが生成された。ただし脇役にとどまる
背景をAIで生成し、人物は自分で描いたC背景を取り除いても、人物だけで作品として成り立つならC。背景が主題で、除くと成り立たないならD
AIで作ったラフを参考に、全部自分で描き直した(AIの出力は作品に残っていない)C参考にしただけでもCです。作品に残っていなくても、生成物が制作過程に入っている
AIが生成した人物を、大幅に加筆・修正して作品に仕上げたD主な部分をAIが作り、人が作品と呼べるだけの手を入れた
AIで生成した画像を、色調整だけして納品したE色調整は「整えただけ」。人の手入れが作品と呼べるところまで来ていない
背景だけAIなのに、印象は背景で決まっている——という場合。区分は「印象の大小」ではなく「取り除いても作品として成り立つか」で決めます。印象を大きく左右する背景でも、人物だけで作品が成立するならCです。そのうえで、見る人の受け取り方が気になるときは、内訳(区分C(人物:A/背景:E))を書き添えてください。区分の1文字より多くのことが伝わります。

写真

制作フロー区分考え方
RAW現像、ノイズ除去、トリミング、自動補正B撮った写真を整えただけ
小さなゴミ・電線を消した(消した跡をAIが埋めた)B埋めた部分が「整えた」の範囲にとどまる
大きな被写体を消し、AIが背景を広い面積で生成したC埋めた部分に、もとに無かった絵柄が生成されている
空だけAIで置き換えたC空を除いても写真として成り立つならC。空が主題なら(除くと成り立たないなら)D
生成拡張でフレームの外を作り足したC作り足した部分は撮っていない。脇役にとどまるならC
撮った写真を下敷きに、AIで別の画調に生成し直したD主な部分をAIが生成。もとの写真と構図が人の寄与
文章から画像を生成し、補正して「写真風の作品」としたE撮影していない。ほぼそのまま作品になっている
消す・埋めるの線引き。「消す」操作は、消した跡をAIが生成して埋めています。埋めた面積と目立ち方が「整えた」の範囲か、「無かったものが出てきた」かで分けてください。迷ったらCです。

文章・コピー

制作フロー区分考え方
誤字脱字チェック、校正AI、表記ゆれの統一B自分の文章を整えただけ
構成案・アイデア出しをAIと行い、本文は全部自分で書いたC参考にしただけでもC
文章の一部(見出し、要約、定型部分)をAIに書かせたC生成された文が入っているが、脇役にとどまる
AIのキャッチコピー案を、そのまま採用したC〜E何が納品物かで変わります。ポスター全体の一要素ならC。コピー単体が納品物なら、そのまま採用はE。案をもとに自分の言葉に書き直したならC〜D
AIが書いた下書きに、大幅に手を入れて自分の文章にしたD主な部分をAIが書き、人が作品と呼べるだけの手を入れた
AIが書いた文章を、てにをはだけ直して公開したE整えただけの手入れにとどまる
機械翻訳の出力をそのまま訳文として納品したE翻訳物としてはほぼ全面的生成。大幅なポストエディットを施したならD

Web制作・複合的な制作

制作フロー区分考え方
コード補完でスニペットを生成しつつ、サイト全体は自分で設計・実装したCサイト全体を作品とすれば、生成部分は脇役
デザインは自分、バナーや挿絵をAI生成してそのまま配置したCサイト全体としてはC。バナー単体を納品するならE(「先に押さえる3つのこと」の3)
AIにページ全体を生成させ、大幅に作り替えたD主な部分をAIが作り、人が実質的に改変した
AIが生成したページを、文言差し替えだけで公開したE整えただけの手入れにとどまる

複数の要素が混ざる制作では、内訳の書き添え(例:区分C(コード:C/画像:E/文章:A))がいちばん実用的です。

配布ファイル

いずれも CC BY 4.0 です。出典を書けば、書き換えても商売に使っても自由です。

「自分のこのフローはどれ?」が載っていなかったら contact@jumpstack.co.jp

このページは、寄せられた実例を足しながら更新していきます。実際の制作フローのご報告が、次の版のいちばんの材料になります。

来歴区分表 v0.17 / 来歴標準プロジェクト (CC BY 4.0) 運営:JumpStack株式会社